先ほどのエントリーに引き続き、Twitter 上に大きな旋風を巻き起こしていった UCC のキャンペーンに関して思うコト。
前回は “事業主側の中のヒトのソーシャル メディアに対するリテラシーは、自分たちを守るために必要だ” というハナシを書いたのだけれども、今回はちょっと別なハナシ。
実は、コレは Twitter 上で @nshoji サンとやり取りをしていた中で出てきたハナシなのだけれも、“もし、今回の件が bot によるモノではなく、中のヒトが自分で一つ一つ Tweet してたら、きっと印象は変わっていたのではないか” というモノ。
もちろん、中のヒトがやるとはいえ、bot のごとく、同じ文面をしきりに Tweet しているというのであれば、同じような結果を招いたのかも知れないけれども、たとえば、一人一人に少しずつ文面を変えて出す (でも、乱発させるコトには変わりない) ようなコトをしていたら、今回のケースは、どうなっていただろうか。
状況や、その内容によっては、おそらく、炎上ではなく、むしろ逆の結果になるかもしれないし、ともすれば “Twitter マーケティングにおける成功事例の一つ” として、取り上げられかねないような気もするわけで。
でも “ちょっと待てよ…” と思う。コレって人間がやっているというだけで、許されるのか? と思うのだ。
確かに、機械的に (というか、機械そのものだったりもするのだけれども) ある語句に反応して、決まったメッセージを返すよりは、人間が返した方が、そりゃぁ人間味という意味では十分にある。それこそ、今 Twitter が絡むマーケティング施策で、色々と語られている “人間味のあるコミュニケーション” という意味では、非常にうまくできているだろう。ただ、ソレってそもそも本質的なモノなのか? と思うわけで。
コレに対して、非常に明快な回答を述べられているのが湯川鶴章さん。氏は、Tech Wave で、こういうカタチで言及されている。ちょっと長いのだけれども、引用させていただくと…、
UCC の Twitter 騒動に思うマーケティングの本質的変化
実はこれを指摘する人はそう多くないようだが、僕が最も強く感じたのは、マーケティングの本質が大きく変化しつつあるのではないかということだ。
これまでのマーケティングの目的は、企業側のメッセージを消費者に伝える、ということだった。それはマスメディア全盛時代もそうだったし、インターネット時代になってオンライン広告、オンラインマーケティングの利用が広がってきた今日でもだいたい同じじゃないかと思う。マーケッターの多くは、自分たちのメッセージをどうすれば効率的に伝えられるか、ばかりを考えているように見受けられる。
しかしソーシャルメディアの時代に移行しようとする中で、マーケティングの目的は、メッセージを伝えることから、消費者の声を聞くこと、消費者との関係を強化することに変わりつつあるのではないかと思う。
つまり “グランズウェル” でいうところの “傾聴戦略” だ。
合わせて氏が言及されている通り、
今回UCCが迅速に対応したことで批判の矛先がUCCにそれほど向いていないのも、UCCがユーザーの声に耳を傾けたと多くのユーザーが感じたからではないだろうか。
まさに、この部分ではないかと思う。別に、bot ではなくて人間がやっているから許される、というわけではなく、人間がやることで、“ユーザーの声に耳を傾ける” という姿勢が同時に備わるからこそ、評価されるのではないかと思うわけで。
言いかえれば、仮に人間がやったとしても、この “ユーザーの声に耳を傾ける” という姿勢が備わっていなければ、bot でやった時と同じような結果をもたらすだろう。以前、「つぶやきすぎる “公式 Twitter アカウント”」というエントリーでも、少し言及したが、“Tweet するコトそのものを目的としてしまう” と、えてして、こうなりがちなのではないかと。
決して bot だから悪いというわけでもなく、人間だから良いというような、非常に簡単なものではない。大事なのは、このように “ユーザーの声に耳を傾ける” コトができているか、であったりというような、本質的な部分だと思う。
今後、自分が色々と考えていくにあたって、こういった大事な点を見落とさないようにという、自分への注意をこめて…。


