ここまで、しばらくの間 “ソーシャル メディア マーケティング for 大企業” というタイトルをつけ、(第 0 回を含め) 8 回ほどエントリーを続けてきた。
もともと、この一連のエントリーは、以前 40 回以上連続して書き連ねてきた、いわゆる “バイブル” のハナシとは若干位置付けを変えて、あえて規模の大きな企業や組織が、ソーシャル メディアをマーケティング施策に対して活用していくために、何を、どのように考えていけばよいか、という観点から書き連ねている。
なんで今回は、あえて、こういったテーマで書いていたのかというと、ソレは昨日開催された AC フォーラムにおいて、“大企業におけるソーシャル メディア マーケティング推進戦略” というタイトルで講演をさせていただく機会をいただいたからなわけで。
ただ、正直なところ、時間 (25 分間) の都合上 (だいぶオーバーしてしまったものの) まだまだ自身としては、言及の足りないトコロがあったのは否めない。ソレがわかっていたので、半ば自身のプレゼンを補完する内容で、だいぶ前から色々と書き連ねていったのが、今回の一連のエントリーの、そもそもの経緯だったりする。
AC フォーラムでの講演の模様は、別途オンデマンドで配信 (有料: 10,000 円/2 週間) されるとのことだが、もし、より深く自身の講演の内容を理解したい、という方がいらっしゃれば、その録画とともに、これまでの一連のエントリーをお読みいただくと、より自身が伝えたかったコトがご理解いただけるかもしれない。
また、昨夜から今朝にかけて、自身が登壇中にハッシュタグ (#acf2010) のついた、様々な Tweet を、あらためてゆっくりと読ませていただいたのだけれども、その中で、いくつかコメントをいただいている (多くは、自身の声やプレゼン資料、そして立ち居振る舞いに関してだったのだけれども…) 。これらのコメントに対する自身なりの回答もさせていただきたいと思っている。
そういうわけで、今回を、この一連のエントリーの最終回として、昨日講演をさせていただいた内容、プラス若干の補足と、いただいたコメントに対する回答をさせていただきつつ締めたいと思っている。
・・・と、まぁ色々と書きたかったのだけれども、ココで長々と書くと、やたらと長くなってしまうので、今回は、Togetter を使って、まとめてみたわけで。自身の講演内容は、イケダさんが、かなり詳細に Tweet をしてくださっていたので (Thanks !!) 、この一連の Tweet を追いかけるだけでも、かなり内容が把握できるかと…。
http://togetter.com/li/10395
さらに、ついでに (というか、毎度毎度、何でもかんでも、気前よく出してしまうのだけれども) 当日使用したスライドを、Slideshare で公開してみるコトに。
とりあえず、この 2 点で、実際に参加できなかった方々も、もちろん完全にではないけれども、ある程度内容を押さえるコトができるかもしれない。
で、一応補足として、講演中に飛んでいた、いくつかのコメントに対しての、私なりの回答…。
まず、「効果測定ができないのがソーシャル メディア」というコメントに対して。
確かに、コレは非常にごもっとも。というか、ぶっちゃけて言えば、ソーシャル メディアは、コントロールも効果測定もできないし、そもそも、そんなコトをしようなんて考えない方が良いのではないかと感じている。そして、おそらく、ソレは決して的を外れたモノではないだろう。
ただ、一方で、少なくとも企業として、そして、その企業のビジネスとして、ソーシャル メディアを何らかの形で活用しようと思ったら、必ず、それに対する結果を出すコトが義務付けられているというのも、ある意味当然のハナシだったりする。
遊びでない以上、何らかの結果は残さなくてはならないし、そもそもアウトプットとして、良かったのか、悪かったのかを見るためにも、効果測定は (できないとしても) しなくてはならないという事情があったりするわけだ。
たとえば、これまでのいわゆる Web マーケティングであれば、PV であったり Visits だったり、CTR だったり…、といった、半ば共通化されているような指標があったりするわけだけれども、ソーシャル メディアが絡んできた際には、これらの指標が通用しなくなる。共通化された指標があれば、その指標に絡む数字を引っ張り出すコトで、なんらかの “形” は残せるが、ソーシャル メディアまわりについては、ソレを自分で考えなくてはならないわけで。
事実と真実と真理は違うのだ。少なくとも真理だけで商売ができるほど甘くはない。
あと、もう一点「コミュニケーションをあきらめるからこそ盛り上がるのがソーシャル メディア」というコメントに対して。
コレも、ある意味事実と真実と心理は違うというハナシになってくるのだけれども、実際、企業が自分たちの施策においてソーシャル メディアを活用する場合、別に盛り上がっていなくてもいい場合だってあるわけで。とくに傾聴戦略を取る場合は、なおさらだ。そして、会話戦略を取る場合でも、ソレは一部では言える。盛り上がっていなくたって会話戦略は成立するわけで。
もっとも Buzz/Viral 型のアプローチを取る場合であれば、盛り上がっていた方が良いのかもしれないけれども、ソレは、あくまでもソーシャル メディア マーケティングというくくりでのほんの一部分でしかない。
ソレに、コミュニケーションをあきらめちゃったら、少なくともコミュニケーションをシゴトにするという人として、どうかと思うわけで。
というわけで、少しは補足になっただろうか…。
最後に、これまで、このテーマでなんだかんだと、色々とエントリーを書き連ねてみたのだけれども、大企業におけるソーシャル メディア マーケティングを考える上で一番重要なのは “制約ありき” の中で、どれだけパフォーマンスを最大化できるかを考える、というコトなのかもしれない。制約が無い状態であれば、どんなに楽か、と思いつつ、実際問題、制約は常々重くのしかかってくる。とくに規模の大きな企業や組織でソーシャル メディア マーケティングをしっかりと実践できないのは、この制約に負けてしまっているから、というケースが非常に多い。
制約に対して文句を言うコトは、誰にだってできる。ただ大事なのは、制約を取っ払うようなアクションを起こすというコト、あるいは、制約の範囲内で、パフォーマンスを極限まで最大化する努力をするコトに尽きる。
大変なコトばかりだし、道のりも長いのだけれども、ソコに答えが見えてくるのかもしれないと思っている。もちろん、自分もまだ、その長い道のりの途中にいるのだけれども…。