“ソーシャル メディアをメディアとして考えてはいけない” ふと、こんなコトを思った。
もちろん、コレは、ものすごく乱暴かつ説明不足な言い方なのだけれども…。
実際、自身が以前にブログで書いている “メディアの 3 類型” という概念にもあるとおり、ソーシャル メディアはメディアだと、自分自身がちゃんと言及している (この “メディアの 3 類型” という概念も、そもそも自身が提唱し始めたモノではなく、結構以前から言われているコトだし…) 。ソーシャル メディアはメディアであるコトには変わらないし、ソレを否定はしない。
ただ、あえて言うならば、他のメディアと違って、ソーシャル メディアは “結果としてメディアになった” というコトは言えるだろう。
実際、インターネット上で、個々人が自分なりの情報を発信したり、あるいは Share したり、さらには個々人同士がつながったり、というコト自体、つい昨日今日生まれたコトではなく、少なくとも世にブログが出てくるよりもはるか以前から行われてきたコトだ (コレについては、Social Media Marketing Lab における高広さんのインタビューに詳しく書かれている) 。
今現在、コレが “ソーシャル メディア” という名で、いわゆる “メディア” として呼ばれるようになったのは、技術が進んだ結果、こういった古くから行われてきた行為の技術的、金銭的ハードルが思いっきり下がったコトで利用者が大幅に増加し、さらに、ソレに伴って無視できないほどの規模、そして影響力を有するようになったからだと考えている。そういう意味で “結果としてメディアになった” という方が、どちらかというと、しっくりとくる表現なのではないかと思うわけで。
さて本題。冒頭の “ソーシャル メディアをメディアとして考えてはいけない” という部分なのだけれども、コレはひょっとしたら (とくに Advocacy 型のカタチで) ソーシャル メディア マーケティングを展開する場合において、この考えを少しアタマに入れておいた方が良いというコトもあるのではないかとも思っているわけで。
その最たる理由は、“ソーシャル メディアをメディアとして考えるコトで、メディアを活用したマーケティング コミュニケーション手法に対して求められているプロセスや結果を、ソーシャル メディア施策に対しても同様に求めてしまいがちになってしまう” からだといえよう。
実際、ツール (プラットフォーム) を “枠” として、あるいは “媒体” として位置付けたカタチで施策を展開させるという考えであったり、目的等をとくに考えずに、ただ単にソーシャル メディア上での情報の拡散だけを結果として求めたりするあたりに顕著に表れてきているようにも思える。そして何より、“情報を発信する” というコトだけしかアタマに無く、ソーシャル メディア マーケティングを進めていくにあたって、もっとも重要な要素だともいえる “聴く・知る” というスタンスが大きく欠如してしまうわけで。
もちろん、コレはソーシャル メディアをメディアとして考えてしまったからという理由だけでは無く、その他様々な理由 (コストだったり、リソースだったり、あるいは時間的制約だったり…) も複合的に絡んでくるのだけれども、決して無関係というわけでは無いだろうと思うわけで。
とくに Advocacy 型のアプローチでソーシャル メディア マーケティング施策を展開する場合、情報を発信する力よりも、むしろ受ける力の方が問われてくる。自分が、実際に情報を受ける側に立ったコトを具体的に想定して、その情報を受けやすくし、さらに新たな情報を自ら返しやすくする、つまり情報を受けるコトを中心としたコミュニケーションを取りやすくする、という切り口で施策の展開やツールの選択を考えていく方が、素直なアプローチなのではないかと考えている。
(ちなみに、新たな情報を返すというコトは、情報を発信するというコトとあえて切り分けて考えた方が良い。情報を返すというコトは、その前段階で情報を聴かない限り起こらないからなわけで)
こうやって考えていくと、とくに Advocacy 型の施策を進めていくのであれば、ソーシャル メディアを、いわゆるメディアとして考えるよりは、むしろ顧客との関係性を深めていくためのコミュニケーションを的確に行うコトができるようにするためのツールとして、あるいはインフラとして考える方が良いのかもしれない。もちろんツールありきで考えていくというのは、ソレはソレで違うハナシなのだけれども、少なくとも、メディアを活用したマーケティング コミュニケーション手法に対して求められているプロセスや結果を、ソーシャル メディア施策に対して、同様に求めてしまうというコトだけは絶対避けた方が良いわけで。
そのためには、ソーシャル メディアというモノに対して持つ先入観を、いったん捨てて、純粋に “ツールとしてのソーシャル メディア” という発想で考えた方が良いのかもしれない。
実際に、そうやって割り切って活用した例もいくつかあったりするのだけれども、ソレはまた別の機会に…。
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